コーヒーの淹れ方(イブリック=トルコ式コーヒー)
「イブリック」とはトルコ式コーヒーをいれるときに使う、鋼や真銀製の小鍋のような、トルコ式コーヒー専用ポットの名称です。
長い柄がついていて、トルコでは「ジャズベ」とも呼んでいます。トルコ独特のコーヒーのいれ方で、コーヒーを煮出し、粉はドリップ式のように濾さずに、煮出した上澄みを飲みます。
高温かつ短時間で煮出すため、浅煎りや中煎りの豆では渋みが目立ちやすくなりますが、深煎りのコーヒー豆を用いると、すっきりした苦味を味わうことができます。
トルコでは、ヨーロッパでカフェが開かれるよりも1世紀近くも早くに、帝政オスマントルコ時代の1554年に、コンスタンチノープル(現在のイスタンブール)に初のカフェがオープンしています。
それまでは主として薬用に使用されていたコーヒーが、嗜好品としての地位を確立しました。
イギリスやフランスなどでは、18世紀に入ってからコーヒー粉をろ過してコーヒー液を抽出する方法が考え出されましたが、トルコでは現在でも、イブリックによる煮出し法がコーヒーの主流となっています。また、イブリックはコーヒー占いにも使われることで知られています。
イブリックで水から煮出すコーヒーは、思ったよりも余計な味を感じず、どこかまったりした味わいです。
◎イブリックによるコーヒーの淹れ方
(1)コーヒー粉をイブリックにいれる。入れる順序はコーヒーが最初で、水を入れるのが後。
(2)イブリックに水を入れて中火にかける。この際に、湯を入れるのではなく、水から沸かす。
(3)湯が沸いてきたらスプーンなどで攪拌する。
(4)コーヒーが泡立ってきたらイブリックを火から遠ざけて軽くゆする。抽出の温度を一定に保つために同じことを3度繰り返す。
(5)火を止めて、コーヒー表面の泡をスプーンなどで取り除く。
(6)静かにカップに注ぎ、コーヒー粉が沈みきってから上澄みを飲む。